くぅー

アンダーカレントのくぅーのレビュー・感想・評価

アンダーカレント(2023年製作の映画)
4.0
【my映画館2023 #50】

“本当のこと”

»突然、夫が失踪したために閉店していた銭湯を再開させた女性、そこへ銭湯組合からの紹介で男が現れ、手伝ってもらうことに…人々の心の奥底に隠された、それぞれの嘘や秘密に焦点を当てた同名漫画の実写映画化。

はい、これも普遍的な題材ですよね、流される様にスクリーンを見つめることに…心の奥で複雑な感情が流れてはいましたけど。

で、冒頭にタイトルの説明があり、感情・意見などの(表面には現われない) 暗流をテーマにして、サスペンス感を漂わせつつ静かに展開…って、最近の『LOVE LIFE』や『ある男』を脳裏に浮かべてましたが。

うん、銭湯と川って対比がなるほどで、暗転も巧みだなと…いつものテイストではないですが、流石は今泉力哉監督。

そう、嘘をついたことがない人はいないはずだけど、嘘を重ねるといつか破綻するし、全てを曝け出す必要もないと思うけど、失踪しても心が失くなる訳ではないので…ラストのショットを見つつ、人生も明暗で川の様に流れて行くんだよなぁと。

なお、俳優陣では、まずは真木よう子…『さよなら渓谷』以来の代表作になる、静かな熱演かと。
井浦新…最近の作品とはまたまた違う佇まいをきっちり披露。
リリー・フランキー…いいアクセントになってます。、
さらには、永山瑛太に江口のりこがナイスなサポートで、康すおんがいい味を出し…中村久美に内田理央らのアシストも良き。
くぅー

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