mura

赦しのmuraのレビュー・感想・評価

赦し(2022年製作の映画)
4.0
あの『コントラ』の監督だったか!

またもや何とも言いがたい世界。引き込まれるけれど、受け入れてくれない感じもあって…

克と澄子は高校生の娘を失った。同級生の夏奈に刺されて。夏奈は未成年ながら懲役20年の刑期を言いわたされて服役。ところが7年が経ち、弁護士の支援のもとに刑期の短縮を求めて再審を請求。いまだ赦せない克は怒りをもって裁判で証言をすることに。一方で克とは別れて新たな生活を始めていた澄子は、裁判にのぞむことに戸惑いを見せる。そういったなか、夏奈が刺した理由を語りだす…

意外にも、司法の問題が重視されていて、物語は冷静に展開する。だから加害者というよりも裁判とどこまで耐えながら向きあえるかという問題が描かれていて、これがリアルに思えた。

また、MEGUMIが演じる澄子の存在がとにかくいい。強いのか、弱いのか、心の揺れ具合が人間らしく、気持ちを寄せられる。もちろんそれを演じるMEGUMIもいい。

でもこの哲学的な会話と西洋的な生活に、賛否が分かれるかもなと。
mura

mura