KenzOasis

ザ・キラーのKenzOasisのレビュー・感想・評価

ザ・キラー(2023年製作の映画)
3.5
プロフェッショナル/仕事の流儀。今回は殺し屋、マイケル・ファスベンダーさんに密着です!

どんなプロにも不測の事態はあって、いかにそれらを考慮して準備しておけるかが全て。では失敗の許されない殺し屋の場合はどうだろう。

セブンの2人が再びタッグを組んだ本作、舞台は鬱屈した感情の吹き溜まりのような街などではなく、現代の世界中の都市。
絢爛な大都会で、まったくもって派手さのない命のやり取りが繰り広げられる。

淡々としすぎていると言いたくなる展開だけど、もはや現代は突出して身を潜められなければ殺し屋などやっていられないとも言えそう。
ただひたすら強く無双できるやつはもちろんプロである。

一方でひたすら自分を落ち着かせ、クールダウンさせ、目立たずに着実に遂行して失敗を排除して安息を得る。こんなルーティンをこなせるやつも間違いなくプロフェッショナルだ。

デヴィッド・フィンチャー監督にしては演出は大人しいけれど、画作りやトーンはやはり良かった。
とくに「帰宅」するシーンの構図とか、パリで張り込んでるシーンでカフェに目をやるシーンの画とかシンプルでいてカッコいい。




どうでもいいことだけど、張り込んでるシーンでいろんな住まいの窓が見えるところで絶対にセックスしてる人いれてくると思ったよ。
KenzOasis

KenzOasis