こしあん

神が描くは曲線でのこしあんのレビュー・感想・評価

神が描くは曲線で(2022年製作の映画)
3.8
オリオル・パウロは(展開を)裏切るけど(期待は)裏切らない。

2時間30分超えの上映時間にウッとなったけど、何が嘘で何が真実なのか翻弄されまくったので大満足。頭こんがらがりながら、全集中で乗り切ったぜ!
あいだに断片的に差し込まれる火事のシーンも、過去なのか未来なのかわからず、ハラハラと引き込まれたし、それが終盤で繋がった時の「そういうことかぁ!」の気持ちよさったら!

オリオル・パウロさん、やっぱスゲ〜👏
やられたわ〜

主人公の女優さんの表情の変化もお見事。

あれは本当にあったことよね? あの人は本物? あれは虚言? だとするとラストのあの表情はどっちなんだ? など最後まで観てもわからない部分もあるけど、考察しがいがあって面白い。
とりあえず巻き戻してまた最初からチェックしちゃうよね。
ミステリーならではの余韻にひたれます。

登場人物も多くてスペイン語なので名前が覚えにくいのが難点😢


【ネタバレありの自分的解釈】











観終わった瞬間は、主人公アリスはパラノイアだと思ったのですが、いろいろ考えていくと、やっぱりアリスは正常かなと。
ダンナと医師ドナディオに騙されて財産を奪われた。調査自体はこの二人が仕組んだ嘘。病院側も騙されていて、アリスは患者とみなされて退院できないバッドエンド。
アリスのラストの表情は、あの瞬間にすべてを悟って「あぁ、もうダメだ。何もかも奪われてここから一生出られない」と絶望し、この時点から本当に心が壊れていったのかな?とも思ったり。

でも、患者のイグナシオや双子の男の子と擬似家族として病院内で平和に暮らせるのなら、それもアリなのかな。イグナシオ、いいヤツだし!
アリスは、ダンナが望まなかったから子どもはいない、みたいに言っていたので、双子たちの母のようになれて良かったのかな。
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