ぶみ

PATHAAN/パターンのぶみのレビュー・感想・評価

PATHAAN/パターン(2023年製作の映画)
3.5
この国は、俺がド派手に護る。

シッダールト・アーナンド監督、シャー・ルク・カーン主演によるインド製作のアクション。
かつて、インドの諜報機関RAW所属のエージェントであり、テロ組織を作った男に対峙する主人公・パターン等の姿を描く。
主人公となる現RAW所属のエージェント・パターンをカーン、パターンと行動をともにすることとなる医師をルビナをディーピカー・パードゥコーン、パターンと対峙することとなる元エージェント・ジムをジョン・エイブラハムが演じているほか、パターンの上司として、ディンパル・カパーディヤーが登場。
物語は、パターン対ジムというシンプルな構図で、物語も一見複雑そうなのだが、基本的には一本道であり、「スパイ・ユニバース」と謳って複数の作品がクロスオーバーしている設定となっているようだが、そこは深く考えずとも楽しめる仕上がりとなっている。
また、インド映画定番の突然挿入されるダンスシーンもあるものの、そこまで長くないので、上映時間が約2時間半と、絶対的な尺としては長いが、インド映画としてはそこそこなので、とっつきやすいところ。
加えて、インドのポリウッド業界で「3人のカーン」と称されるサルマーン・カーン、アーミル・カーン、シャー・ルク・カーンのうち、シャー・ルク・カーンを主人公に据え、サルマーン・カーンもカメオ出演するというなかなか豪華な布陣は、本作品の力の入れ具合が感じられるもの。
其処彼処に散りばめられたアクションシーンは、『ミッション:インポッシブル』シリーズのそれを彷彿とさせ、インド流に味付けしたものであるとともに、前述のように、インド映画としては比較的短い尺と、ダンスシーンも少なめであることから、インド映画のヘビーユーザーには物足りなさを感じるかもしれないが、初心者にはうってつけとも言える一作。

海と溶岩は相性が悪い。
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