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名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)のytのレビュー・感想・評価

4.5
シリーズ第26作目。監督はゼロの執行人、BLUE GIANTを指揮した立川譲。劇場版名探偵コナンシリーズでは初の興行収入が100億円を超えた、絶体絶命の海洋ミステリー。黒ずくめの組織の登場に、キーパーソンは灰原哀。コ哀推しのファンからしたらご褒美映画だ。「緋色の不在証明」以来の、TVシリーズ総集編が先駆けて劇場で公開されていたため、本作へのボルテージは最高潮。100億超えは文句ない、最高の作品。

[あらすじ]
→東京・八丈島近海にある、世界中の警察が持つ防犯カメラを繋ぐための大型施設、「パシフィック・ブイ」。そこで、1人の女性エンジニアが黒ずくめの組織に関する事件へと巻き込まれる。組織のNo.2、ラムの側近とも噂するピンガも動き、灰原哀へと近づく……。

[レビュー]
・コ哀が尊い。まじで尊い。上映直後はそんな感じ。ラストシーンからのスピッツ”美しい鰭”は、劇場版シリーズの中でも一位を争う感傷の浸り具合。期待を裏切らない高品質な出来栄えだった。コナンと哀ちゃんが好きな原作ファンとしては、特に思い入れが強い哀ちゃんが主人公に物語が進むことに嬉しさを覚えつつ、内容で苦しむという中々強烈な展開。これでコ哀が最初で最後とは言わないで欲しいね。

・ストーリーも緻密。伏線バンバンはりつつ、今までのシリーズと被らないような内容構成。特に好きなシーンは、観た人なら皆が言うであろうラストの水中シーン。正直、コナン映画史上1番口角が上がった瞬間だったかもしれない。そのシーンまで鑑賞者の高揚度を維持させつつ走りきった制作陣には拍手でしかない。

肝心の推理も犯人は結局誰なのか考えることの出来る内容だったし、とにかくコナンがかっこよかったね。正直蘭の身体能力のバグ以外はかなり良く出来た作品だったと思う。

・また本作は、かなり現代に沿う作品になっている。そもそもパシフィック・ブイという施設自体、現代の力であれば製作出来そうな感じはするし、顔認証も正直遠くは無い話だろう。性別、人種など今現代において重視されている課題も上手く練りこんだ作品になっていると思う。

👉少しでもコナンを観たことがあるなら、とりあえず劇場へ駆け込もう。まじで面白いから。今作で灰原を好きになる人は間違いなく多くなるね。コナン映画自体30作目まで構想が練られている、なんて聞いたことがあるしこれからも楽しみなシリーズだ。
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