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ロスト・フライトのsnowwhiteのレビュー・感想・評価

ロスト・フライト(2022年製作の映画)
3.8
ジェラルド・バトラー扮する機長。これからフライトする方面は天候が荒れることが予測された。そこで少し遠回りになるが天候の悪い地域を避けて違う空路を提案するが、乗客が少ないのに余計に燃料がかかる遠回りの空路を取れないと会社に却下される。



【ネタバレあります。】
仕方なく指示に従って飛ぶことにした。飛行機に乗り込むと機内には警察により護送中の殺人犯が。事前に知らされていなかった機長は乗客が少ないので目立つと抗議するが警察も急に逮捕したのでやむを得なかったらしい。何だか最初から嫌な予感のする出だしである。

そして予想通りの悪天候で落雷に会い電気系統がやられ通信も出来なくなり方角や位置も分からなくなってしまう。

止む無く海に不時着することにしたが途中の山林に道路を見つけそこに不時着。機体が発火する恐れがあるので急いで乗客を機外に下ろす。

副操縦士とキャビンアテンダントに状況の確認。乗客と乗員の2名が不時着の衝撃で亡くなった。亡くなった乗客は警官。
キャビンアテンダントは殺人犯が警官のポケットの手錠の鍵を見ていたので取っておきましたと言って鍵を機長に渡す。

殺人犯はどうした?と辺りを見回すと大人しく座っている。「ここがどんなところかも分からないし手錠が付いたまま逃げる程俺は馬鹿じゃねえよ。」と殺人犯。

取り敢えず彼が殺人を犯したことは乗客には伏せることにした。

その後機長が乗客に説明。しかし口々に「何故こんなことになった!」「一体ここは何処?」「どうしてくれるんだ!」とわめくし文句言うし機長の説明を聞こうとしない。


(この辺り、外国人って絶対こうなるよねって思う。パニックにならずに冷静に行動するのは日本人のいいところ。)


ここが何処か分からないし連絡が取れないので救助には時間がかかると思うので水や食料は大切にしなければならないこと。機体が冷めたら中の食料や水を運びだしましょう。と説明。

また、文句を言う乗客。機内にいた方がいいんじゃないか?いや、機内だと温度が上がって外にいた方がいいと説明。


(一々文句を言う乗客がうるさい。ああいう人が一人いるだけですごく邪魔。他の人まで一緒に騒ぎだす恐れがあるから本当に迷惑。みんながパニックになっていくと恐い。)


機長と副操縦士で計算して大体の場所を割り出すが捜索範囲がとても広くなりそうなので当分見つけて貰えそうにないと判断。

機長が落下の最中に家が見えたから電話か何か連絡手段があるかも知れないから探しに行くと言う。

しかし副操縦士はこの辺りは武装ゲリラの衝突がある地域だから危険と止める。

が、機長は殺人犯を連れて探しに行った。殺人犯の手錠を外してやれば逃げるかも知れないし、そうなれば乗客から殺人犯を遠ざけられるだろうとの考えだった。

案の定、殺人犯は途中で消えた。機長はやがて建物を見つけた。中には誰も住んでおらず家具もなかった。壁に付いた電話機を発見したが通じてなかった。そこで機長はゴソゴソと修理をしてようやく電話が繋がった。


(この辺り非常に雑。繋がる筈ないでしょう?例え機械が直せたとしても基本料払わなくなって随分経過した電話が繋がる筈ない)


機長は会社に電話しようとするが電話番号をうろ覚え。


(有りそうな話。今時スマホで電話番号覚えて無くてもかけられるから覚えてない人多いね)


やっと会社に電話するが受付の女性はイタズラ電話だと思って取り合わない。「飛行機が事故で不時着した。私は119便の機長だ。緊急連絡センターに繋いでくれ。」と幾ら言っても信じてくれない。挙げ句の果てにIDを言えという。


(そんなの覚えてないよ。)


IDが言えなかったので電話を切られてしまった。仕方なく留学中の娘にかける。会社に連絡してくれと用件を伝えかけたら武装ゲリラに襲われた。

激しい争いになり途中で電話機も壊れてしまう。ゲリラは強くてもうダメかと思ったところで逃げた筈の殺人犯が助けてくれた。

建物の中でDVD撮影機発見。ゲリラが人質に話させて身代金を要求する映像が残されていた。とんでもなく悪い奴らと判明。

騒ぎを聞いて他の武装ゲリラが集まってくる。2人で力を合わせて武装ゲリラをやっつける。


(この辺りから二人のバディがすごくいい。緊迫感半端ない。アメリカ人って兵役有るからいざというとき訓練受けててこういうサバイバルには強いかもとか考えてしまった。日本人は兵役無いし銃は禁止だからゲリラと撃ち合いなんか出来ないだろう。)


(多勢に無勢なのにこちらの弾は命中するが、相手の弾は全部外れるご都合主義だがそこは置いておいて楽しもう。)



(アメリカ本社)
その頃会社では娘から連絡を受けて大体の位置を把握。衛星写真で飛行機の位置を確認していた。フィリピン政府に応援を要請するがゲリラ部隊と闘って大きな痛手を受けた政府は動きたがらず応援は早くて24時間後だと言う。


(フィリピン)
機長達は車を奪って逃走。飛行機の所まで戻ろうと急ぐ。

ところがゲリラの方が乗客を先に見つけてバスに乗せて連れ去ってしまった。飛行機の中の物を盗むため残されたゲリラ2人を捕まえてどこに連れていったかを聞き出す。機長は行き先を上着の背中に書いて操縦桿に掛けておいた。

2人は乗客の救出に向かい、ゲリラを1人2人と仕留めていく。


(どう考えても無理でしょう?)



【この後ラストまで完全ネタバレします。未見の方は御注意下さい。】





2人は次々と武装ゲリラをやっつけていくが何せ相手は武装ゲリラ。しかも沢山。勝てそうもないが踏ん張る踏ん張る。もうスーパーヒーロー並みに無傷。笑

会社に頼まれた擁護隊が到着して武装ゲリラと凄い撃ち合い。人数も装備も玉も足りない状況でこのままでは駄目だと飛行機で逃げることを決断。


(飛べるんかいっ!副操縦士は何者?壊れた電気系統を直しちゃうし。)


擁護隊が掩護射撃してくれてる間に乗客を飛行機に乗せる。するとまたあの文句の多い乗客が飛行機で逃げるなんて危ないと文句を付けだす。


(あなたこの状況が見えないんですか?撃たれて死にますよ。残りたいならどうぞご自由に。と言ってさっさと置き去りにしよ!www)


文句を言ってグズグスしていた乗客は結局足を撃たれた。


(お馬鹿さんね。笑)


全て乗客を乗せたら次は擁護班。殺人犯にも乗れと合図するが彼は乗らないと言う。

飛行機が動き出してもゲリラは執拗に銃撃を繰り返す。機長は足に続いて肩まで撃たれてしまった。難しい離陸を終えて近くの飛行場を教えて欲しいという機長にアホな会社の幹部は飛行機が爆発したらどうするんだとかごちゃごちゃ言っている。頭のいい他の人がマイクを取り上げ飛行場を指示する。無事着陸に成功。end




どう考えても無理な展開が幾つも有るのだがその割には緊迫感があってハラハラどきどき面白かった。

実は擁護隊を演じていたのは本物のネイビー・シールズだそうだ。どおりで凄い迫力な筈だ。

ジェラルド・バトラーはシュワちゃんやスタローンみたいに無敵のムキムキアクションはしなかった。寧ろ殺人犯に助けられてばかりの人だった。

だけどその方がリアルな機長ぼくって良かった。散々ご都合主義的に相手だけが死んで、その上機長まで強すぎると多分しらけて見られなくなっていたと思う。

最後、ゲリラのお金を持って殺人犯は山林の中に消えたがあれは無いだろうと思った。

最初不時着して警官も死んで脱走の機会があったのに、そんな無謀なことはしないと逃げなかった男である。ここで飛行機に乗らないのはあり得ないと思う。

お金が何の役に立つ?命あってこそだろう?武装集団のゲリラでいっぱいのジャングルから自分一人でどうやって逃げられる?銃の弾だって無いのに…。ゲリラだけじゃなくって獣もいるだろうし…。


と思ったら、何と殺人犯を主人公にした続編が作られているそうな。凄いサバイバルになりそう。

因みに本作の原題は『 Plane 』。そして続編の原題が『 Ship 』だそうだ。

海のうえに舞台を移して殺人犯がサバイバル、大奮闘を見せるのか?ちょっと楽しみではある。
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