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ゴジラ-1.0のwksgknchのレビュー・感想・評価

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)
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ゴジラシリーズ37作目、シン・ゴジラ以来7年ぶり、70周年
敷島浩一を神木隆之介、大石典子を浜辺美波が演じる。
監督はVFXを用いる映画つくりの山崎貴監督。
ジュブナイル、ALWAYS、永遠の0をみたかな。

面白かったです。

舞台は戦時下の日本。敷島は戦時中に対面したゴジラし、その後帰国した。復興へ向けて懸命に生き、右肩上がりに向かい始めた矢先にゴジラが東京へ降り立ち、市井の人々がまたもどん底に落とされる。その中で敷島はひょんなことから共同生活をする典子と暮らし始めていた。生き残ってしまったという自責の念から自分だけ幸せになってはいけないとう気持ちで度々うなされる日々を過ごすも、典子とあきこ、隣人や仕事仲間との暮らしは悪くなかった。

シンゴジと異なるのは時代背景もだが、国の中枢、毅然と立ち向かう官僚ではなく、先の戦争で"生き残った"人々であるということ。強者による挑戦ではなく、弱者に光が当てられている、その観点は良い。

再度ゴジラ登場。東京、銀座を例の光線で壊滅させる。割と復興している銀座が急に現れて、これ数年では無理だろうから10年弱経てる?となるとあきこはもっと育つわけですが。
敷島は典子を失い、圧倒的な暴力さに悲嘆に暮れてしまう。ゴジラを倒そうにも政府は米ソの対立の中にあり非協力的、民間の力でなんとか倒そうとするチームが誕生する。その作戦が本当にいけんの?という疑問はあれど、特別な武器などでなく、有り物、ローテクで対峙する姿勢は良いかと。

最終決戦も一発で終わるのでなく、二手三手、応用や絶望からの逆転などの流れは良かったし、最後の敷島の行は冒頭の回収となっていた、流れからそうなるだろうと読めてしまうけど。。

臆病で後悔の中にある敷島の克服とゴジラを倒すことと並走していく感じ、戦争で0となった東京(日本ではない)がマイナスになろうとも、前に進む、生きていく、という気概を込めた作品だなと。
山崎監督は「ゴジラVS日本」でなく「ゴジラVS人間」を描きたかったとありましたが、まあたしかに人間ドラマも描いていた。セリフや口調などが、ん?とくるシーンもありましたが、神木隆之介さんの演技で引き上げます。

人間に焦点が向いた結果、ゴジラ、これら人間の理解を超えた怪獣(天災や厄災、核兵器なども含む)の存在がどこか所在なさげで、大きいから存在感はありますよ、でも存在そのものに主人公たちがすでに納得して、受け止めているのが疑問でした。伝説としての記憶があることは語られますが、それを本土の人たちはわからないし、もう少しゴジラの存在について解明していくシーンがあっても良かったのかな。
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