トールキン

ゴジラ-1.0のトールキンのレビュー・感想・評価

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)
4.5
「ゴジラ」の最新作。テンション上がりつつも正直若干の不安も実はあった。「ゴジラ」というブランド力、映画館スクリーンで見る圧倒的スケール、その大迫力。それらの評価のみで内容やストーリー性に関してはそこそこかな、と正直そんな風に思っていた。それでも期待値は高かったけどまさかのそれをはるかに超えて予想以上にめちゃくちゃ良かった。まさかゴジラで泣けるとは思いもしなかったし、胸熱な人間ドラマが描かれていた。もちろんどんな作品でも賛否両論はあるけれど、一つの作品としては大成功な作品だと思う。それくらい個人的には良かった。

もちろんのことだけど、圧倒的最強感を誇る怪獣としてのゴジラのフォルムやビジュアル、咆哮、熱線など全てがカッコいい。童心に帰り、男心をくすぐられるくらい、いくつになってもテンション上がってしまう。
あと、ゴジラお馴染みのBGMがかかるタイミングがめちゃくちゃ神懸かっていて鳥肌がヤバかった。これこそ正に映画館で見なきゃ損。普通の劇場でも大迫力だったのに、IMAXとかだとさらに凄いんだろうな。どれくらい凄いのかも想像すら出来ない。

戦後、全てを失った日本に追い討ちをかけるような圧倒的破壊力に必死の抵抗すら無意味でなす術無いその絶望感がスクリーン越しにひしひしと伝わってきてこちらも重い気持ちになる。て言うかこんなん目の前に現れたらもう恐怖でしかない。そんな緊迫感も伝わってくる。

そんな絶望に立ち向かうかのような一人一人のキャストの熱量が凄かった。
神木隆之介はちゃんと主人公らしい主人公だったし、浜辺美波との関係性にほっこり。朝ドラ「らんまん」を見ていた方はなおさらグッとくるであろう。
佐々木蔵之介は頼れる兄貴分みたい男、吉岡秀隆はリーダーシップ抜群で博識な男、
山田裕貴は未熟で若輩者だが熱血漢な男でそれぞれの役柄が良かった。安藤サクラも良いお母さん感て言うか、割烹着姿が妙に似合っていて存在感あったし、今年色んな話題作に出てるから今年もノミネートあるだろうなって気がする。

さらに「生きて抗え」というキャッチコピーがしみじみ刺さるかのような思いになる。生かされた者の使命とは、何を成してどう生きるのか、今自分がやるべき事とは、などそんなメッセージ性を感じ取れた。最初にも少し触れたが、一人一人がやるべきことを全うしゴジラに立ち向かうその姿勢には胸熱で涙が出た。そんな終盤は強いて言うならばご都合主義展開かもしれないが個人的にはそうは思わなく、ただただそんな熱い展開に見入っていた。

ネタバレになるから言えないけど、すでに見た方はラストカットにビックリしただろうな。個人的にはビックリした。あ、そういう終わり方なんだ、っていう。

映画館のスクリーンで是非その大迫力を堪能して頂きたいです。

最後に、、、

これ思ったの自分だけかな。単なる勘違いかもしれないけど過去の山崎貴監督作品のオマージュシーンがいくつかあった気がする🤔
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