けい

TOCKA [タスカー]のけいのネタバレレビュー・内容・結末

TOCKA [タスカー](2022年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

★実際の事件がきっかけで製作されたという本作、主人公の金子さんは一度見たら忘れられないインパクトの強いキャラをはじめキャスト、展開、映像のどれもがバランスよく、観たあとの満足感が非常に高かった。(金子さんは本作が映画初主演らしく舞台挨拶でもとてもユニークで面白い方でした)
【4/22 横浜シネマリンにて 鎌田監督、金子清文さん、イトウハルヒさんの舞台挨拶ありの回】

★スマホのAIに“相談する”シーンは現代映画っぽくて好き

★『殺してください』と見知らぬ他人にお願いし続ける冒頭から、出会うはずのない3人がとあるきっかけから“奇妙な関係”になっていく流れも自然で、主人公の“死ぬ理由”もちょっとしたひねりもあり、海に車ごと落ちてからの『助けてくれー!』からの『寝てた?』で油断させてからのトラックに…はかなりキレイで好きな展開(トラックでの情事もリアルw)

★『別れない理由はないが、別れる理由はある』からの『生きる理由はないが、死ぬ理由はある』は胸に刺さる名セリフ(うろ覚え)

★資金面の問題から選択したという“全編16mmフィルムによるオール北海道ロケ”は、少し輪郭のぼやけた古めかしい映像や雄大な景色が作品全体の雰囲気にとても合っていて、ラストのスケートの音と吐息が聞こえる黒画面がとても余韻を残す演出になっていた(長めにカメラをまわすのカットが印象的で撮影の苦労が伺える)
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