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M3GAN/ミーガンのcyberiancorgiのネタバレレビュー・内容・結末

M3GAN/ミーガン(2023年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

オテンポの相性が悪いやつ。
ミーガン誕生の必然性、オチビが依存するだけの背景、良かれと思っての悪意なき発明、しっかりと手順(地雷)を踏み抜いて行き着いた先の順当に不可避な悲劇。を、かもすための積み重ねタイムが若干のダレ。
(あのク○ガキを除けば)誰もが誰かを傷つけたかったワケでなし。それはミーガンもそうだけど、何かを守りたい気持ちが行き過ぎて壊すことに繋がってしまうのは普遍的に溢れたジレンマで、この手の悲劇や、その手の教訓めいた話が結局は言わんとすること、とりあえずまとまりがよろしくなるテンプレみたいなものを見事に無視しまくったことで、安易に社会性やヒューマンを絡めた優等生でなく、ただただ古き良き原初のバカティンホラーをやりたかったのかと最後の最後に気付かされた。気付くのが遅かった、楽しむ姿勢を間違えた。バカっぽさは早めに出してくれと強めに願った。
他の誰かを守るため。ミーガン然り、イッヌ然り、博士然り、(延いては社員の生活を守るための)上司さんだって、ただ守りたいゆえの、イッヌの反射的な威嚇とか、寂しい思いをしてる人のためのAIとか、ダレカマモルプロトコルの設定ミスによる大惨殺とか。禍福が糾える縄のように守ることと攻撃することは表裏のものだったなあ、…と綺麗にまとまってれば総じて納得はできたかも。変に意味を求めすぎてた感はアリ。今の気分じゃなかった。また見るかはビミョー。


愚痴。
例えどれだけ優秀なパートナーを創造しても人間の代わりはいない、人と人の触れ合いこそ至高、ぬくもり万歳!とするには主人公コンビの交流イベントがもの足り無いとゆうか、親密度の高まり方がわりと雑に急上昇するのでそうゆうことを言いたい作品じゃないんだなたぶん。
人の飽くなき探究と欲求が辿り着く果ての破滅、今で言えばオペン、人類の進歩や発展の過程で、本当に良かれと思って(+自己満&好奇心で)生み出してしまったものが、本人の意に反して、あるいは予期せぬ形で悲劇に直結してしまうこと、そこに付随するはずの責任は?いずこ?と。これは一握りの天才に限った話でなくごくごく一般のぴーぽー様だって生々流転の中で出し出されを繰り返す1人として新しい命を創造する機会もなきにしもで、そして己の意思か行動によって命を吹き込んだモノが仮にもしも誰かを傷付けようものなら、他人事として片付け、目を背け無関係を装って、被害者ブレるのかと、多くの視線はきっとあなたにも向けられているのに。生みの親の責任と苦悩が転じて、そこから作品に奥行きが出るセオリーもあると思うんだけど、いかんせん博士が鈍感なので非常に気まずい、先走った自分が恥ずかしい。
あとはやっぱり、AIの暴走をテーマに謳うには人間側の初期設定の不備が気になり過ぎる。人為的なミスを根底に隠したまま大変!AIは暴走する!ってバカティンが、ヌッと入ってこん。1つネジを締め忘れたらロボットの危険性とゆうよりも、人の手で作ってますので不良品が混じることもございますがその際はすぐに新しいものと交換致しますのでお手数ではありますが下記番号までご連絡ください。
で、あれば。ミーガンがミーガンするまでの助走はもっと軽く流してもらって良かったし、チビの身に危険が迫らないとハラハラが無いと思うし、家族を選ぶとゆう選択をとるならリアルスティールでウヤムヤにするべきじゃないと思う。今私はこの話のどこがホラーだったのか知りたい。別にホラー原理主義ではないが。
こうゆうことをやりたいんだろうな、言いたいんだろうな、ってゆうこっちの勝手な勘繰りをぜんぶスカして、じゃああの時間は何だったんだよお…。そんな感じ。
マジでシンプルにロリチャッキーこえええくらいの味つけだけで良かったと思う。ホラー原理主義ではないが。
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