Ki64

NOCEBO/ノセボのKi64のネタバレレビュー・内容・結末

NOCEBO/ノセボ(2022年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

良いビジネス


これ好き。
序盤は突如やってきたダイアナを敵か味方か、いや敵だったら露骨だよな…でも…と探っていくのが面白い。
その中でエスニックパーカッションを主体としたBGMが醸し出す独特な雰囲気がかなり良い。他とは違うセンスがこの辺で感じられる。

取り扱っている題材が『呪い』なのも好みなポイント。人間の負、陰の面が見れる作品が多いから。

呪術でクリスティーンを巧みに操り家族に取り入っていき、一介の家政婦が主導権を握るようになるまでの過程が非常に上手く描写されている。
ジワジワと侵蝕される様子が気持ち悪いし、不気味。
特に涙を流しながら『私は幸せ』と言い娘とハグするシーンが怖かった。洗脳完了したかのようで。

動機がそのまま裏のテーマに繋がる形になっていて、以前、格安通販サイトとして人気な『SHEIN』の労働環境が過酷すぎるということでニュースになっていましたね。
今の自分にできることは、リサイクルだったり消費行動を見直したりって位ですが、すぐに改善されるような簡単な問題ではないだけに、考えさせられます。


オチも含め無駄なくうまくまとまってて非常に良かったです。
冒頭の赤テロップのレトロ感も好き
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