FranKa

ソウルに帰るのFranKaのレビュー・感想・評価

ソウルに帰る(2022年製作の映画)
4.8
ふとした瞬間に、《転機》は訪れる。

(1) “Where are you from?” と聞かれたとき、その回答に躊躇せざるを得ない境遇に対して、簡単に、「共感できる」などとは決して言えない。そこには、辛く、それでいて深く豊かな葛藤と、その人の人生の履歴がある。

(2) 《親》と《子》の関係性は多様だし、多義的。典型的な「親子関係」の事例だからといって、必ずしも幸せとは限らないし、それに符合しないからといって、不幸せだとは限らない。近過ぎず、遠過ぎない関係性は、「身内」だからこそ、難しいのかもしれない。

(3) ピアノが父娘の繋がりを、ダンスが異母姉妹の繋がりを暗に示しているようで、印象的だった。
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