Bobsan

猿の惑星/キングダムのBobsanのレビュー・感想・評価

猿の惑星/キングダム(2024年製作の映画)
5.0
300年前にエイプを率いたシーザーは"ファースト・エルダー"(最初の長老)と呼ばれ、伝説となって語り継がれています。しかしその物語は時の中で捻じ曲げられ、偽りの支配者を生み出してしまいました。
この辺りはやはりキリスト教の歴史が大きく影響しているように思いました。
キリストが実在したかどうかはわかりませんが、それに相当する人物の説いた事を後の人間たちが自分達の都合のいいように捻じ曲げて伝え、人々の不安につけ込んで恐怖心を煽り、信じる者は救われる(信じる者しか救わない)、信じないと地獄に落として焼くなどと嘘を吹き込んで偉そうにふんぞり返っているのが(ざっくり言うと)今のキリスト教です。
本作ではノアという若きエイプがその偽りの支配者に立ち向かい、歴史を知り、真実を見い出そうとする迄が描かれます。
クライマックスで水没する施設の中から這い上がるノアの姿はその名の如く"ノアの方舟"を(ちょっと意味合いは違いますが)彷彿とさせ、生き残った仲間を率いる真のリーダーとなっていく姿が想像できて感動的ですらあります。
今後、ノアを中心としたエイプたちと生き残った人間たちがどういうドラマを築いていくのか、ますます目が離せませんね。
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