ネオねお

こんにちは、母さんのネオねおのレビュー・感想・評価

こんにちは、母さん(2023年製作の映画)
4.2
涙が何回か出ました。ちょっぴり笑いました。
心地よいと感じる映画です。

山田洋次監督の映画って、バス旅行で、映画流してくれる時、見た思い出が強く
なんだか中途半端に目的地に到着してしまって
最後まで見切れてないとか、
テレビで流れた映画で、途中CMなんか挟まって
お風呂入りなさいーって声かけられて、やっぱり中途半端で終わっちゃってることが多いのです。

でも、最近映画を観るようになって、「キネマの神様」を映画館で山田洋次監督作品として初めて見ました。菅田将暉演じる主人公ゴウさん、映画に対する熱い想いを語るあたりは、山田洋次監督の若い頃を重ねていたのでしょう。よかったです。現在版でマスク姿が出てきたり、コロナでいろいろ映画業界が大変だった時期に完成した作品でした。

今回は山田洋次監督、91歳(9/13に92歳になられます)、90作品目。
すごいです。吉永小百合は78歳とか、信じられません。着物姿が美しく、永遠のマドンナなんですね。
大泉洋さんの子供時代の写真が出てきます。何故?別れようって人の実家に行って、義母に彼の子供時代の写真を見せてもらうのかな〜。そこはちょっと不思議なんです。私には謎で、本当は戻りたいって思ってるのかなって思ったけど、全然そうでなかったみたいだし。

大泉洋のコミカルな演技が、シリアスな場面でも和ませてくれました。「こんな夜更けにバナナかよ」って映画思い出したりしました。

ホームレス役の田中泯。インパクト強烈でした。
ホームレスの方の中には、実は精神的に病んでいる部分があって、生活保護を拒絶したり、支援してもまたホームレスに戻ってしまったりする人たちがいるって聞いたことがあるけど、彼もその役を好演してました。頑なに人の援助を拒み、一人で立てなくなったらもう生きていたくはないんだって決意を感じさせながら、東京大空襲の凄まじさが彼の心を病ませてしまったのかな〜と。寺尾聰演じる牧師さんが、旅立つ際に車の中からエールを送っていたのが、印象に残りました。

監督がおそらく愛で溢れた方なので、こうした愛溢れる映画が撮れるんだと思います。

続編があるとか?期待してます。
ネオねお

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