このレビューはネタバレを含みます
字幕版を鑑賞。不自然に響く吹替版の主題歌を予告編で何度も聴かされていたので本編見るまでは正直言ってテンション下がっていたのだが…。これは字幕版を見て正解だった。とにかくキャラクターの口の動きにぴったり合いメロディーラインに座り良く馴染んだ原語で聴く歌がとても心地よく魅力的。数多くのアーティストに楽曲を提供してきたジュリア・マイケルズの実力をしっかり感じられる秀曲揃いじゃないかな。
風刺の効いたヴィランの設定も面白かった。世の中を良くしてくれると民衆から希望を託された為政者は、それができなくなった時点で集められた信託を一旦民衆に返し政権の座から降りるべきだろう。それをいつまでも誤魔化し民衆を欺き続ける世の為政者のなんと多いことか。そんな憤懣の思いも作り手側は込めたのだろうか。ただ、結局は叫ばれていた革命のようなキナ臭い顛末には到らず、願い星スターちゃんの力や何やかんやでマフニフィコ王が成敗されるマイルド展開。これがファミリー向けディズニー・アニメで見せられるアメリカの限界なんだろうと思った。まぁ仕方ない。滑らかで愛嬌のあるキャラの動きなどアニメーションは相変わらず見事な出来。
字幕翻訳は松浦美奈氏。いつもとは打って代わって文字数少ないし良く染み込む日本語で良かった。アナ雪2の字幕の出来栄えが所々で直訳的で良くなかった(と私は思っている)のでこれでディズニーお仕事で雪辱を果たした？
