うら

時には昔の話を/森山周一郎 声優と呼ばれた俳優のうらのレビュー・感想・評価

4.5
森山周一郎さんの人物像を描いた、ドキュメンタリー映画。

ご本人と名だたる役者さんによるインタビューや、森山さん自身が思い出の地を巡る映像もあり、森山さんのお仕事に対するストイックさや、お喋りでチャーミングなところなど、様々な一面を知ることができる。

森山さんのお言葉、ほかの出演者さんのお言葉もそうだが、自分に言われている気がしてしまって、ドキリドキリしながら映画を観ていた。他の方が感想で書いていたが、役者をはじめ、なにかを創る仕事をする、志す人へのメッセージ性が強かった。役者という職業は、仕事は仕事、普段は普段と切り分けることはできない、日常こそ大切な職業で、常に役者でなければならないということを痛感した。
森山さんはじめ、昔の大スターと言われる方々は、常に役者であり、また常に役者であることを心から楽しんでいたのだろうなと思う。実際森山さんは、声のお仕事も映像も舞台もすべて、情熱的に、楽しそうにお話されていた。

この映画を観なければ、森山周一郎さんがいかに魅力的で、遊び心があって、真剣に人生を演技に捧げた人だったかということを知らずにいたと思う。
森山周一郎さんのエネルギーを感じられる映画だった。
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