【バズワードを使う人間をエグってくる】
『何者』を見た後に近い感覚。
そこでは意識高い系の自分、SNSを斜めに見る自分をえぐられた。
『正欲』では『多様性』『アップデート』などのバズワードを安易に使う自分をえぐられる。苦しいけど内省できる不思議な作品。
小説の方が心理描写が生々しく、鋭利に突き刺さるが、映画では言語は減る分、映像と芝居でビジュアルイメージを強め感情移入がしやすくなっている。
小説とは展開を変えて映画独自の物語を作ることで、小説原作にありがちな『小説の下位互換』にならず、『どっちも良い』というモノを作れているのが素晴らしい。