ゾロ

美と殺戮のすべてのゾロのレビュー・感想・評価

美と殺戮のすべて(2022年製作の映画)
3.5
アメリカ史上最悪の処方薬オピオイドを
販売し続けたサックラ一家と彼らから
寄付を受ける美術館を凶弾した内容が
主軸かと思ったら
6章の構成で3つの内容が時系列で描かれる
ナン・ゴールドウィンの半生
「P.A.I.N.」による抗議活動
時系列によるナンの作品

結果、ナン・ゴールドウィンの半生が
予想以上に描かれた自伝的ドキュメンタリー

「P.A.I.N.」オピオイド中毒を経験した写真家
ナン・ゴールディンが事態改善を訴える団体 


どの角度から、どの視点で話すか?
資本主義の功罪?限界?
市場経済の結果…
利益にこそ価値があり追求
倫理には一円の価値も無く排除
法人になると個人の倫理は無くなる挙動

忖度ないメタ視線での感想なら…

儲かるんだもん!
薬漬けにして、その薬売ろ!
アヘン戦争やマフィアを連想してしまう…
(需要を強制的に創出して…売りつける)

国や裁判所、関係機関の追求が緩い理由?
それを追求するのは、ムズイ…
それでも、追求側からの視点映像なので
憤りしかない…

でもね、儲かれば良いのよ…
だって、賄賂も貰えるし…
(現在、会社勤めでもあるんじゃない?)
(経済はまわってるからね…)
(給料上がるし…)
(殺傷能力のある武器も売りますよー)

倫理?許可?被害?
そんなの関係ネェー!

遠い国の関係ない話なのか?
いや、日本でも
戦闘機輸出の閣議決議がありました…

普通に
白黒の境界線を緩めた結果は、瓦解しかない…
→戦闘機以外も…→ 儲かる?→武器作る?
→海外に売れる?→特需→価値上がる→
→労働力輸入→→→→
→稼げる!→人材、販路に全力投入!
→賄賂→下請け→国内で…テロ?
→ま、懐儲かるし
→テロ起きないかもしれないじゃん!

マネロン、戦争特需、GDP、裏金

ちょっと、歴史学べば気づく流れなのに…
儲かれば、正義!の理論から抜けられない…

警鐘だなーと第三者目線を観ながら
自分には、【直接】被害が無いと腰が上がらない

リーガル・ハイでの台詞を思い起こし
コレか…と腹落ちした

死は科学だ!
人の死を研究し医療は発達し、死を遠ざけた!
でも、自分の親族が死を迎えた時に言う!
『聞いてない!、何故、私の○○が!
医者のせいだ!病院のせいだ!』




改めて本作の感想について

色々見づらい…
3種ある字幕が見づらい
パブリックな会話は下
主張のある会話は右側
文章の略は、左側
(プロフィールは、登場人物の下)
丁寧な演出なのかな?
煩わしいんだよね…

そして、最後の章で
親の笑顔とダンスのほんわかシーンで
親への痛烈な批判をする
(姉が他界した原因は両親だと…)
皮肉屋で可哀想な人だな…と
マイナスのイメージで終了したのは残念

いち早くブラッド・マネーを断り
対応をしたのは、ルーブル美術館なのかな?
同様の事例の記憶があるんだが、思い出せない
他の美術館と比べて、誇り、品位、公正と
一つ格上の印象があるから思ったのかな?
今後、調べる角度にとっておこう…
ゾロ

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