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#MeToo運動の発端になった実話事件の映画化だ。
映画プロデューサーの数十年に渡るセクハラ被害を告発した新聞記者たちの波乱に満ちたドラマ。前に観たFOXテレビCEOのセクハラ事件映画「スキャンダル」を思い出した。いずれも権力の妨害に屈しない人々の活躍は胸を打つ感動がある。
ある映画評論家が話していたが、実話の告発映画が絶対的に面白いのは3つの要素があるからと話していた。それは驚きの事件の社会性、権力者から妨害されるサスペンス性、苦労して取材する記者たちの人間性の3要素のためとのこと。確かに「大統領の陰謀」を始め過去の傑作映画はこの要素をすべて満たしていた。告発映画にハズレ無しはこのことから分かり、ハリウッドが好む題材として理解できる。
本作は加害者の悪徳ぶりの告発もそうだが、加害者を守る法的システムにもメスを入れているのが良かった。信頼のある法律でも使いようによっては加害者を守ることに悪用され、被害者の口を封じてしまう恐れがあると言うことだ。被害者側と加害者側への取材による法整備の重要性がヒシヒシと伝わって来た。
本作は最近のジャニーズ問題にも共通し、見ても損のない良作だと思う。
