しろみさかな

ブロンドのしろみさかなのレビュー・感想・評価

ブロンド(2022年製作の映画)
3.6
マリリンモンローは、小さい頃アンビリバボーとかで闇!みたいな感じで放送されていたのを見たくらいです。後はバーレスクでのオマージュを聴いたり、M-1の笑い飯のハッピーバースデーのネタを見たり…(知ってる人いるかな笑)個人的にはなんだかいやらしい女優さんっていうイメージで、どちらかというと偏見なのですが、マイナスイメージを持ってました。
この作品はとてもとても長くて、途中ネットでマリリンモンローの記事を読んだり、YouTubeで都市伝説的な動画を見ました。ネットの記事は割と肯定的で、強い女性像を書いているものが多い印象でした。
この作品は小説をもとに作られたそうで、フィクションとして見ました。そういう風に見た方がいいと思います。真実は誰も知らないし、本当に強い女性だったかもしれないし、作品のように精神が不安定な女性だったかもしれません。時代を考えると、パパラッチも激しくて、今の時代の女優さんとはもっと違う苦悩もあったかもしれません。この作品のマリリンは、常に壊れそうな印象でした。とても苦しそうで不安そうな表情で、見ていてすごく辛かったです。かなりの鬱映画で、そういうマリリンの面を描けているのは完璧だと思います。ビジュアルでよく描かれています。
父性を求めるあまりに、性的奔放な所はきっと病にも近いものだと思いました。私自身、なんとなく共感できる部分でした。女優としても、女性としても、男性から求められることに忠実で、演じるあまりに自分が壊れてしまったのだろうと思いました。プラス母親からの虐待やトラウマが、女性としての子供を産むという喜びに囚われてしまっているのも、なんだか共感でした。いやぁ、まじで見ていて苦しい。(笑)
スポーツ選手との結婚が上手くいっていないのは、キスシーンが無かったのでとても上手い描き方だなと思いました。真逆に演出家?監督?の方との結婚は、最初はすごく幸せそうでキスシーンもあって、少し安心したのに、なんだか勿体無い気がしました。彼は器がとても広いです。作品の中では1番、お似合いの2人でした。
ただ本当に鬱映画なので、見るのが辛かったです。お気をつけください。2回目は見ないかな。(笑)
余談、マリリン役のアナが本当に可愛くて、マリリンを忠実に再現しているなと思いました。脱ぎっぷりも申し分ないし、もはやAVかなと思うくらいのシーンもありました。声も似せていたし、本当に女優根性が素晴らしい。見終わった後に、マリリン本人の歌っている映像を見ましたけど、とても美しくて動きも表情も可愛らしくて…こりゃあみんな惹かれる訳だと思いました。未だに金髪のアメリカの女優のシンボルな訳がやっと理解できました。本当にダイヤモンドのようです。
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