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四月のtakaのレビュー・感想・評価

四月(1962年製作の映画)
4.2
この日は、落葉〜歌うつぐみ〜四月の順で鑑賞
全て音楽が作品に溶け込んでいたが今作は断トツでイオセリアーニ監督の音楽家の側面が強く現れていたと思う

効果音があらゆる楽器で表現されていて、新妻の足音が柔らかいピアノの音色(昔遊んだイーノのアンビエントミュージック生成アプリ"Bloom"みたい)で大変心地良い
その他効果音もピッタリとハマったものから意外過ぎて拍子抜けするものまで様々
自分も色んな音を出して映像に合わせてみたくなる笑

この様に実験的であり内容的にも物質主義に疑問を投げかけた早過ぎた作品でなぜか今作も上映禁止となったそうな
当時の最新と思しき家電たちは今見ても近未来的だし、グルジア語クレジットも新鮮でSFっぽい
モノクロ映画らしい時代相応のクラシカルさも十分あり絵画的魅力も満載で、見上げる丘、十字路、陰影の効いた路地、アパートの並ぶ窓など挙げたらキリがなく、メインテーマのオリエンタルな調べと相まって大変美しかったです
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