がんびーの

GOのがんびーののレビュー・感想・評価

GO(2001年製作の映画)
4.3
『日本人でも朝鮮人でもねえ。俺はただの根無草だ』

話題作「劇場」の行定勲監督が生んだ傑作。

窪塚洋介がとりあえずかっこいい。髪型も服装も仕草もセリフも、多分普通の人がやったらただの厨二病になるんだろうけど、この人がやるとなぜかサマになる。そして彼の存在感に負けない強さを持つ柴崎コウをヒロインに持ってきたあたり完璧。二人ともカリスマ的存在。

ヤンキー物かと思ってたんですけど全然違いました。ざっくりいうと在日朝鮮人の主人公が、中学生から高校生になるくらいの時期に自分のアイデンテティを確立していくお話です。朝鮮と韓国、韓国と日本、近い国同士なのにどうしても差別は消えない。むしろ悪化してくばかり。『俺らのこと「在日」って呼ぶってことは、時間たてば日本から消えると思ってるからだろ!」ってセリフがあるんですけど、確かにこれは差別的な呼び方だ…と納得しました。見た目はほとんど一緒で普通に接するのに、出生が日本じゃないってわかった瞬間に一気に怯えた目で見てくる。そんなん嘘でしょって思うけど案外今でもあるんだろうな。日本人が韓国人とか朝鮮人とかを演じてたから違和感あるかなと思ったけどそうでもなかったです。

桜井さんが言った好きな映画がほとんど好きだったので嬉しかったです。
あと杉原が最後にきてたジャケットがカッコ良かったです。20年くらい前の映画だけど今より服装がカッコ良かったです。

高校3年の杉原の国籍は韓国だが、普段はまったく気にしない。桜井という少女とつきあうようになり、いつか自分の国籍を告白しなくてはならないと思っていたある日、同じ国籍をもつ親友に悲劇が起こる。
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