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リトル・チュンのXXXXXのレビュー・感想・評価

リトル・チュン(1999年製作の映画)
4.3
香港インディーズの巨匠、フルーツ・チャン監督が、NHKと合作で作ったコメディタッチのキッズムービー!公開時劇場鑑賞しました。

香港の下町の茶餐廳(香港式食堂)を営む、一家で生まれたチュン少年。出前で貰ったチップを楽しみにしている毎日。不法移民の少女と出会い、初恋を味わう物語です。
原題の『細路祥』は、ブルース・リーが子役時代に主演した作品と同じタイトル。

香港で貧しいながらも、逞しく生きる少年のイキイキとした生活スケッチ。
『メイド・イン・ホンコン』で知られる、
社会派のフルーツ・チャン監督としては、珍しい爽やかなキッズムービーになっています。フルーツ・チャン監督は、最近色々なジャンルに挑戦していて、最新作は、マックス・チャンのSFアクションの大怪作『無敵のドラゴン』!!

香港の茶餐廳は、自分も香港旅行に行った際は必ず利用するんだけど、香港慣れしていない日本人が行ったら、とても食べられないクセの強いメニューが特徴の庶民的な食堂です。自分も香港に行くと必ずお腹壊すし←

香港版『小さな恋のメロディ』と言えるこの作品。とは言え香港映画らしく、チュン少年が自分のオシッコをレモネードに入れる、ショ○の飲尿プレイに加え、使用済み女性用のナプキンを使ったドギツイギャグや、少年がオチンチ○丸出しで、街頭で歌を歌わせられるシーンなんかもあり、コンプライアンス的に相当マズイかも。

香港の中国返還の時期だったので、小学校で普通話の授業があったり、香港の不穏な雰囲気を表現したシーンも。チュン少年と大陸出身の女の子が「香港は私たちのもの!」と張り合うシーンは、今はさすがに笑えない...。フィリピン人女性のメイドさんとの友情など、香港の社会問題もしっかり描いています。思いがけず『メイド・イン・ホンコン』の登場人物が、ゲストで出るのも嬉しい。

今作製作から早くも20年。出演している少年達も30歳近いと思いますが、彼らには今の荒れに荒れた香港はどう映っているんだろう...。
今作の広東語は割と簡単で、結構聞き取れて嬉しかった。
まるで、香港に住んでる様な錯覚を覚える作品。
今すぐにでも、香港に飛んで行きたくなりますね。非常に地味な作品ではありますが、隠れた良作です!
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