このレビューはネタバレを含みます
シェフの理想と現実。
食べずに味わってほしい
Giverとして死ぬか、Takerとして死ぬか
シェフを崇拝していて理解しているつもりで自分は一切料理できないフーディー
上から目線で料理を批評し、
その気まぐれな批評が人の人生を左右する批評家、それを後押しする出版社、
演技に情熱がない俳優、奨学金を使わず大学に通ったマネージャー
何度も高級料理店に愛を運ぶも拘り抜いた料理を何一つ覚えていない金持ち夫婦、
不正しまくってる成金会社員、
アル中の母親、
シェフを愛するスタッフたち。
その全員で作られる至極のコース。
迷い込んだマーゴはチーズバーガーをテイクアウトして帰る。
最高に皮肉の効いたスリリングなエンタメ。
食糧は生きる上で欠かせないものであり、
料理は食糧をより美味しく食べるための知恵であり技術であり、そして消費できるアートでもある。
アーティストの苦悩と異常な思想による、
最高峰のアート。
味わったのはマーゴ1人だけだけど。
ナイスなラスト。