Nao

ファスビンダーのケレルのNaoのレビュー・感想・評価

ファスビンダーのケレル(1982年製作の映画)
3.5
人にはオススメしにくい映画シリーズ。
むしろ、最初の15分で微妙と思ったら、みるのをやめるのがオススメ。

半裸で汗まみれの水兵から連想できる通りの設定。82年の作品だからなめてたけど、割とガチなキスシーン、ベッドシーンもあって驚いた。

舞台のようなセット・照明・演出で、セリフも詩的なものが多く、アーティスティックな仕上がり。正直、ちょっと何いってるのかよくわからないですね感も強い。

けど、男達のフェロモン全開の雰囲気は、目線ひとつとっても完璧な仕上がりだし、かなり不自然なライティングも逆に幻想的だし(なんか✨ってなってたりしてるところがあってかわいい)、鏡を使った演出も意味深でいいし、こだわりを感じられて興味深くみれた。

ケレルとケレルに関わる人たちの話なのだけれど、結局のところ、ケレルとはなんだったのかは全くわからず🤣

余談。直前でみたゼイリブと同じ頃の映画というのにもちょっと驚き。そういえば、この映画でも殴り合いの喧嘩をしてた。こちらのは兄弟の同一性を表現するのにうまく使われていて、非常に演劇的ではあったけれど。
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