atom

パレスチナのピアニストのatomのネタバレレビュー・内容・結末

パレスチナのピアニスト(2020年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

ついこないだガザ地区が爆撃されたなどいうニュースを聞いて、うーいまだにそんなことになってるのか…だけど何をどう思って何をしたら良いのか皆目わからず、ただただムカムカもやもやするばかりの、蒸し暑い日本に住む物知らずのおばちゃんです。

この映画は、2020年イスラエル映画。
パレスチナの、ガザ地区でないほうの、ヨルダン川西岸地区に住むピアニストを志す男の子を追ったドキュメンタリー。
「パレスチナのラマッラに住む青年ミシャの父はパレスチナ人、母はロシア人、そしてピアノの先生はユダヤ系イスラエル人──。」

ピアノを弾くシーンがいっぱい出てきて楽しかった。13歳のちっちゃいミーシャが17歳の背の高いピアノ小僧に成長する映像も楽しかった。

ピアノの先生をはじめ、イスラエル側の楽団の人たちはみんな優しくて友好的。検問所や、市場や海岸で嫌がらせを受けたりするシーンはまったくない。ミーシャはアラブ音楽には興味無さそう。ロシア人ママに似て、見かけも白人ぽいピアニストのミーシャだから、白人からの差別は受けずにすむのかな。

地元の楽器屋で、作曲のための電子キーボードを探すミーシャ。「あなた、演奏活動しながらでいいから、子供達に教えなさいよ、パレスチナにはピアノの先生がいないのだから」と、楽器屋さん。
「お前は成績も優秀、医者になって祖国に貢献してほしい。無理強いはしないけど、それが自分の希望」と、お父さん。

僕は世界中で活躍するプロのピアニストになりたいんだよ!
さあこれからヨーロッパに留学!という終盤、コロナ禍のため留学はお預けになった。
それどころか映画完成2年後の現在は、ママのロシアは大変なことになっている。ミーシャと、ミーシャの家族は今どうしているかしら。

…ところで、イスラエル映画としてのこの映画は、ユダヤ人の国は音楽家の才能に対して寛容であるということを言いたいのかな?

…世の中の色んなことの、ほとんどが、考えれば考えるほどよくわからなくて頭痛がしてくる。
しかたがないので考えるのは中断してビールを冷やしました。
atom

atom