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ガザ 素顔の日常のUniのレビュー・感想・評価

ガザ 素顔の日常(2019年製作の映画)
3.3
2018年までのガザの様子。
こうやって一定の尺を使って日常が丁寧に描かれている分、嫌でもガザの生活が身近に感じられて、今起きていることの意味不明さに思考がショートしそうになる。
戦争をやめようみたいな、ある意味当たり前すぎる正論は、この場所では何の意味もない気がする。物心ついたときから兵士になって敵軍を壊滅させるのが夢なんて、そんな清らかなド正論が入り込む余地がない。生まれたときから命と戦争が近すぎて、戦争が環境になってる人ばかり。
自分が現代のガザに生まれてたらどう考えるのだろう。状況を理解するにつれ、選べる選択肢の少なさと、この世の不条理に絶望してると思う。今の状況、生まれた時点で戦いに負けるのが確定してるようなもの。
そして今日本で生きていて自分ができることは実質何もない。世の中こんな不条理がまかり通ることはあり得ないって子供の頃から信じて育ってきたなぁ。いつか日本も当事者になって今日のことを改めて考える日が来るかもしれない。
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