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クライムズ・オブ・ザ・フューチャーのeop421のレビュー・感想・評価

3.5
久し振りにホラー的な作品ぽい、と予告を観て思ったので期待大で観に行きました。息子ブランドン君に触発されたのでしょうか?70年の同名作とはまったく違う物です。あれも訳の分からない話しでしたが、こちらも訳のわからなさ加減は同じです。彼の作品はその訳のわからなさを引き受けられるか否かが好き嫌い別れるところでしょうか。ビジュアル的には『裸のランチ』、『イグジステンズ』を思い起こす感じです。クローネンバーグの作品て美醜の境が曖昧というか上手い具合に融合してるんですよね。彼の目指すものがそこかどうかはわかりませんが…。それとグロテスクさとエロスもホラーでは相性の良い組合せですが、彼の手にかかるとなんだか崇高な物に思えて不思議です。身体を切るシーンを観ていて誰も痛がらないので『だって痛みを感じないんだもん。』と自分に言い聞かせている自分がいて可笑しくなりました。終始苦しそうなヴィゴ・モーテンセンが少し可哀想に思えて仕方なかったです。御歳80にしてこんな作品を作るクローネンバーグって凄いな、と思いつつ、私等いったい何を見せられているんだろう?と思いました。ついでに言うとパンフレットが素敵過ぎ!
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