とにかく繊細で、目に映る俳優たちの振舞いや風景やカメラワーク、そして届いた言葉や音楽が、遅れることなくダイレクトに観ている私の心を揺さぶりつづける作品。
中学生になって新しい学校が始まったばかりのレオとレミ。子供の成長とともに広がる世界は、時に残酷で、当然同じ年代の子供同士でも、心が追いつかないことも多い。
二人の関係に他人が名前をつける必要なんてなかったはずなのに、問われた途端に陥る戸惑いや行動が、取り返しのつかない結果を向かえる怖さ。
喪失感と罪悪感を抱えるレオの葛藤、レミの父と母が抱える行き場のない想いが向かうラストは震える。
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ちなみに、学校での心のケアの方法は、日本では家庭訪問とかカウンセラーによる個人面談といった印象が強いけど、本作ではグループセッションに近い形で、それぞれが想いを話す。"感情は自由、言葉にすることが大事"と言った先生の言葉には、ちょっとした衝撃。
