ロバよ、どこへ向かうと見始めましたが…いつの間にか、人間たちよ、どこへ向かうと見ちまってましたね。
»サーカス団でそれなりに平穏に暮らしていたロバのEOは、突然のサーカス団の解散から居場所を失い、転々と放浪の旅に出ることとなり、様々な人々を目の当たりにして行く。
はい、あのイエジー・スコリモフスキ監督によるロバのロード・ムービーってコトで、何を仕掛けてくるのかと思いきや、こういう境地になってきたのかとニヤリ。
うん、純粋無垢なロバには、美しい自然の傍らで人間は欲と矛盾にまみれていて、滑稽な生き物にしか見えないだろうなぁと。
そんなラストはファンタジックにする訳はなくて…そして、あの字幕を見せるとは。
にしても、最終章でイザベル・ユペールを出すとは…恐れ入りました。