SoEun

ソウルの春のSoEunのレビュー・感想・評価

ソウルの春(2023年製作の映画)
5.0
1979年12月12日 首都ソウル、全斗煥による軍事反乱発生。
その日大韓民国の運命が変わった。
韓国を揺るがせた10月26日の朴正煕死亡後、ソウルの春【韓国に民主化の希望が訪れた期間1979.10.27~1980.5.17を表す言葉】が訪れたのも束の間で…。
(1980.3大学始業に伴いデモが本格化、5.18光州事件)

作品冒頭:朴正煕が金載圭に撃たれ(映画KCIA南山の部長たち)死亡、崔圭夏国務総理が臨時大統領に就任し、国民は18年の独裁政治から民主化への希望を夢見るが…。


映画の予習(以下の記事のお陰で倍の面白さを味わえました)
✩甲種将校とハナ会の対立(甲種将校は大韓民国国軍の重要将校養成課程のひとつ。朝鮮戦争、ベトナム戦争時に活躍した軍人達で6ヶ月の軍事訓練後、戦争に直接投入された´実務重視´の兵士達。
ハナ会は´私達はひとつだ´をスローガンに朴正煕に寵愛された陸軍内の秘密私組織。陸軍士官学校11期を中心に一丸となった群れだが全斗煥はこの中で朴正煕の最側近部下として超特急昇進しトップクラスの待遇を受ける。)

映画の出演者は皆、地位の高い軍人だが肩の星が多い程高い人だと考えれば良い。
最も地位の高い人間はイソンミン演じる陸軍参謀総長。(上には国防部長官と大統領のみ)
当時の階級を整理すると、
大統領(俳優チョンドンファン)>国防部長官(キムウィソン)>陸軍参謀総長(イソンミン)>首都警備司令官(チョンウソン)=保安司令官(ファンジョンミン)
全斗煥の次大統領の盧泰愚(パクヘジュン)も登場


感想。映画の派手さやエンタメというより現実的な悪を描写した作品に感じられた
政治に信頼が無くデモで自由を得たい韓国国民の気持ちが少し理解できる
永遠の権力はない
チョンウソンの感情ほとばしる目の演技
演技派俳優陣の出演が豪華


キムウィソンは演技が上手すぎて映画を鑑賞した韓国の人達から愛あるヘイトを受け、本人がsnsでどうか文句をやめて下さい、長生きしそうです。(韓国では不平を沢山言われると長生きすると言われている)と冗談を言った。
✩関連作品 映画 〈1987ある闘いの真実, 南山の部長たち, タクシー運転手, ハント〉 ドラマ〈第5共和国〉
(증발, 꽃잎, ペパーミントキャンディ, 大統領の理髪師, その時の人達-有故 大統領-, 光州5・18, 弁護人)(第4共和国, 砂時計, ミス・コリア)
2023.11.22韓国公開 11/23たまたま全斗煥命日に鑑賞!‎( ⊙⊙)
´ソウルの春´(PG-12)
-1979.12.12その夜徹底的に隠された9時間-
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