このレビューはネタバレを含みます
とにかく最高。
男女2組の恋模様をオムニバス形式で。
ストーリーも素敵でどこか可愛らしいのは勿論だけど、何より映像効果と音楽の使い方が絶妙で、観た後のワクワクがすごい。
刑事223号は広東語も日本語も英語も話せる失恋ボーイ。とにかく何かあるたびに前恋人のメイを想う未練たらたらの男。
自分の誕生日まで期限ギリギリのパイン缶を買う謎の行動。一応理由は言ってたけど困難理解できるか。
だけど最後、金髪女が裏切り男を殺し、地面に落ちてる缶詰の日付が5月1日になってるのはめちゃくちゃ痺れた。
刑事633号の部屋に忍び込んで勝手に模様替えしまくるフェイの純粋無垢で楽しそうな表情がもう最高。やってることはかなり強烈で今ならストーカーすれすれだけど。
トニー・レオンの色っぽさたるや。
模様替えされて部屋の魚が増えても中々気づかない鈍感男だけど、石鹸やボロいタオルに話しかけたりするロマンチック男。
最後、あの終わらせ方はズルすぎるな。
洒落てるし格好いいし2人の未来が垣間見れるような最高の終わり方。
感想を言葉にするタイプの映画ではなく、とにかく感性で味わうタイプの映画でひたすら監督のセンスに脱帽。
作品の色味や雰囲気、音楽と細部まで抜け目なく完成度を極限まで高めた作品だった。