くさむすび

死神遣いの事件帖 -月花奇譚-のくさむすびのレビュー・感想・評価

2.8
推しの清宮レイ目当てで見た前作も見ていなければ舞台版も全く見てない人間の意見なのでファンの人は無視してほしいけど、終盤になるにつれて段々興醒めしていく作品だった。
前半は過去作も見ていない人でも丁寧にキャラクター説明してくれるので楽しむことができたし、腐乱人というゾンビを思わせるようなものから外出禁止令が出て市民生活に影響が出るというまるでコロナ時代を映したかのような設定は意外にも時事を切る作品なのかと期待したが、中盤以降清宮レイ演じるハナの出番が減ってからはどうでも良くなっていった。清宮レイが出てこなくなったからどうでもよくなったのではなく、依頼人のハナは何者なのかというメインストーリーで話が進んでいくのにも関わらず途中から腐乱人がメインになりハナの正体探しはおまけ程度になっているのが物凄く残念。前半は親切設計だった割に、後半は過去作が絡んでいるであろう人が多く出てくるようになるので、親切なのか不親切なのか分からない。
あとこの映画での血の概念って何なんだろうか。割と血飛沫飛ぶ割には地面に飛沫は全くついていない。それに某人物の去り際というのも笑いにかかってんのかと思うくらい不自然。怒りすら覚える。種明かしも劇中で出てきた「意外性のない真実はつまらない」的な台詞が象徴している。
それでも銀幕デビューの清宮レイをアクション含め存分に見せてくれたのは良かった。そこはもう申し分ないです。これから伸びてほしい。

というか、今年は記憶喪失を扱った映画が多い。『林檎とポラロイド』『スピリットウォーカー』『バッドマン 史上最低⁉︎のスーパーヒーロー』等々。
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