タカ

ブルドーザー少女のタカのレビュー・感想・評価

ブルドーザー少女(2021年製作の映画)
4.0
「俺たちは無力なんだ、強いつもりか?」

究極的な駄々っ子
上手くいかないと暴力に犯罪に走る
結局そこなんだよなぁ
タトゥーを脅しの道具として使い
誰にも反抗的で直情的な行動を取る
もしかしたら、父親もその色が濃かったのかも
ギャンブルで借金を膨らませて
最終局面には刃物を持ち出す
"脅し""暴力"が生存方法に染み付いてる感じ
そこが払拭されない限りは
陽の当たる道は歩めないかなと思ってしまう

いくら理不尽に虐げられようと
そこに行き着いたのは自己責任
包丁を持ち出したのも車を拝借したのもお酒を飲んだのも事故を起こしたのも
全部自分
生き方が不器用過ぎたんだよ、きっと
保険という第三者の制御
結果的にはそれしかなかった
全部引っくるめても
どうしても愚かだと思ってしまう

破壊的衝動
平手打ちのあれも家に押しかけてのあれも
越えてはならない一線だ
それはクライマックスにも言える
重機による圧倒的な破壊
一つ目はそもそも無かったら良い、ケリをつける
という意味合いでは納得いくものだけども
二つ目はそうはいかない
他者を傷つける行為でしかなく、関係のない者たちへも迷惑を被る行為
だから全く肩入れできない

でも、アームカバーを捨てて
タトゥーを威嚇の道具として使用するのをやめたラストに主人公の成長を感じて良かった
生き抜いていく上での成長
その変化は父親に起因する
タカ

タカ