オードラ・マクドナルドがスゴかった......。ほぼ一人芝居です
舞台をそのまま映像で撮っている作品
最初はビリーになりきったショーが続くのかと思っていました
歌を聞いただけで時代を感じることができます。高音の歌い方が特に耳に残り、素晴らしかったです
舞台上は1959年。観客席は現代。途中ビリーが客席に降りてきて時代が混じります
この瞬間から人間ドラマに切り替わります
客席から伝わる気まずい空気。それがスクリーンの前にいる僕にも伝染します。気づいたら入り込んでいました
観客は本物なのか俳優なのか......
オードラ・マクドナルドは15曲ほど歌いますが、トニー賞ではミュージカル部門でなく、演劇部門の主演女優賞をとっています
なんでだろう、と思っていましたが納得です
内容は重く、ビリーの悲惨な過去、黒人差別、ドラッグやアルコールの問題などツライです
ですがビリーの持つ明るさが中和してくれていて、不条理な出来事がすんなりと理解できます
なにより脚本と構成がすごく好きでした
舞台が好きな人にとくにオススメです。前知識なしに楽しめますが、多少調べたり、グリーンブックを見ておくと理解が深まると思います