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ナショナル・シアター・ライブ 2022 「レオポルトシュタット」のchaooonのレビュー・感想・評価

4.0
今年の劇場初めはNTLiveの新作で✨
初泣きであった😭

ここまでがNational Theatre Live in Japan 2022シーズンってことでいいのかしら🤔
どっちにしても2022年公開作はコンプリート🙌✨
※追記※どうやら2023シーズン扱いだったようだ。

『恋におちたシェイクスピア』の脚本家であるトム・ストッパード作📕
50代で初めて自らのユダヤ人としてのルーツを知ったというストッパード自身の家族の歴史から着想を得て執筆した脚本の舞台化✨
2020年にイギリスで初演後、オリヴィエ賞受賞🏆✨
現在はBWでも絶賛公演中の話題作をもう観られるなんて👀✨
『プライマ・フェイシィ』と言い、最近は日本でもかなりのスピード感で上映が実現していて嬉しい✨

戦争、革命、貧困、ナチスの支配、そしてホロコーストに直面した20世紀前半の激動のオーストリアに生きたあるオーストリア系ユダヤ人一族の4世代・約50年に渡って描く一大叙事詩。

時系列に沿って描かれる家族の思い出と系譜。
前半はちょっとメロドラマ風な展開があったりするけど、社会に深く根を下ろすユダヤ人差別をまざまざと感じたわ。
ユダヤ人迫害というとやっぱりホロコーストのイメージなんだけど、そこに至るまでの歴史や要因をちゃんと知ってなかったなぁと自覚させられた。

そしてやっぱり後半のパートとラストの演出は涙無くしては観られなかった😭
シンプルだけどこれぞ演劇と感じる力強い表現。
セリフの一言の衝撃、役者の演技、その一つ一つの要因が積み重なって重みを感じた。
あのメルツ家のアパートを主に舞台にして、同じ場所での移り変わっていく時代や人々の対比がまたずっしり来るなあと。
こういう表現は映画では出来ない空気感だと感じた(観たのは映像だけど🤣)

何をもってしてユダヤ人なのか。
血か、親か、家族か、育ちか、宗教か…?

混血でもユダヤ人の誇りを持って生きる者もいれば、純血なのに自分がユダヤであることやその記憶を持たない者もいる。
カトリックに改宗してもユダヤ人一族の中で慣習を行う者も。

グレーテルの過ちにヘルマンが傷つくけど、それを逆手に取って後半形勢を変えていく様はなんとも力強い事か。
ここでも実際の人種が書類上の人種にいとも簡単に書き換えられる皮肉、それがまかり通ってしまうデタラメさにおかしみすらあるというか、面白かったなぁ。
面白おかしい場面ではないのだけど…シリアスな物語の中にもユーモアを交えて見せる塩梅が巧み✨

ただ怒涛の歴史展開、登場人物の多さで駆け抜けていったイメージで、雑にしか家系図や人物について理解できてなかったので、パンフで確認したかったけど売り切れ😭
翌日、日本橋の方にも仕事帰りに覗いてみたけど、やっぱり売り切れ😭😭
もうちょっとしたらオンラインで売られるかしらね…🥺
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