ドント

カーターのドントのレビュー・感想・評価

カーター(2022年製作の映画)
4.2
 2022年。くっ狂ってる!武装グループが強襲した韓国のホテルにいたのは盆の窪に十字の傷を持つ男で彼は記憶がなく博士は何処だと問われても戸惑うばかりだったが部屋にあったスマホが爆発し体内に埋め込まれた通信機から声がして「貴方はカーターまた爆発する窓から飛び出して逃げてあと20秒」と叫ばれ飛んだ先がヤクザ拷問銭湯でほぼ全裸のヤクザ集団との戦いとなり言い忘れたが男も超いい体のパンツ一丁なので血みどろ裸アクションが繰り広げられどうにか逃げ出せたと思ったら今度はCIAが襲ってきて俺は誰だこの声は誰だ俺は何者だ!?
 アクション映画好きなら面倒なドラマは抜きでほぼずっとアクションが続いてしかも肉弾戦やガンアクションやカーアクションやスカイアクションやバイクアクションや列車アクションなんかが全部あったらいいよな何だったらゾンビとか出てきたら嬉しいよなそれからこういうのがワンカットで続いたらいいよなまぁ無理だけどと考えるような妄想や夢のような内容をGoProやドローンなど最新技術を惜しげなくつぎ込んでマジでやってしまった驚異の映画で当然疑似ワンカットであるけれどもそれにしたって130分を切れ目なしに疾走し続けたというのが凄すぎるのである一方「疑似」の部分の編集点が「煙……ヨシッ!」「炎が……ヨシッ!」ってな具合でかなり乱暴なのだけれどその辺の粗さは見逃してやりたいと思うのであるヨシッ!!
 しかし夢のようなワンカットアクション映画でアクションが全て素晴らしいにしてもアナタこれはもうやりすぎというかバイキングで適当に持ってきてよと頼んだら皿に全料理を文字通り山のようにこんもりと盛られて差し出されたかのような「お前加減というものを知らないのか」的気持ちがよぎってしまうし実際もう皿には乗らないよと思ってた所に来た「人間流しそうめん」のシーンでは私の脳の何かの限界値を越えたらしくしばらく笑ってしまい一時停止を押してしまったのでありそこからさらにもっと継ぎ足されるので君たちは限度というものを知りなさいサービス精神が狂っとるんよ!!
 昨今のワンカット系映画にはいささかに疑念を持っているしこれは明らかにオーバーキルというか過積載というか南北の微妙な関係とアメリカの影なんてぇネタまでブッ込んでさすがにこれを130分観るってぇとグッタリ疲れてしまうもののともあれ「今できることを極限までほぼ全部やってのけたアクション映画」のひとつの金字塔ないし道標として刻まれるであろう作品であることは間違いなくネットでの出力をお休みしていた自分がこんな文章を書かざるを得なかった否書かされたそういうハンパではない熱量を持った一本であることは間違いないのでみんなこれ観て唖然呆然としてほしいと最後に言いたいのであったがやはり今考えてもムチャクチャな内容だと思っている。
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