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MEN 同じ顔の男たちのnolanのレビュー・感想・評価

MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)
3.4
離婚で揉めていた夫の死を目撃してしまった主人公が田舎で療養するストーリー


まず、邦題がよくない
同じ顔の男たちという不要な情報を足すことで、本作を観る前に、先入観を持ってしまい
鑑賞中に「あれ?言うほど同じ顔か?」と思考がよぎってしまい作品への集中力を奪っている


ストーリーは療養のため訪れた田舎で男たちから狙われる(と思い込んでいる)女の話で、
本作は女性として男性から向けられる性的な欲望、差別意識の怖さを描きたかったのだと思う


後半は不可解な映像が続くが、
あれは全て現実ではなく、夫を失ったショックと不審者が釈放されたことへの怒りで頭がおかしくなった主人公が思い込んでいる妄想だと思う

「ボーは恐れている」でも現実に起きていることではなく、主人公が体験していることをあたかも現実かの様に描いたいが、本作も同様に現実では起こっていないが主人公が精神がおかしくなり(必要以上に男性に対して恐怖心を抱く事)、主人公視点での世界を表現していたのだと思う。


A24作品はエッジが効いておりそれゆえに、とても面白い作品と、
監督が自身の世界観を好き勝手に描きすぎて見る側が置いてけぼりになる作品があるが本作は後者だと思う
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