しろみさかな

グッド・ナースのしろみさかなのネタバレレビュー・内容・結末

グッド・ナース(2022年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

あんまり緩急がなくて、静かに事が進んでいく映画でした。
あえてなのだと思いました。チャーリーが確実に犯人だという確信的な動きの描写が無かったところは、あえてなのだと思いました。もちろん途中でエイミーに薬を渡すところが写りますが、本当にそれだけなのです。チャーリーが実際に液体の入った袋に、インスリンを挿入したりするところがありません。チャーリー自身も供述で、認めてないあたりの演出なのだと思います。難しい問題です。今なら監視カメラで決定打が打てるけれど、2000年初頭ってまだそういうのが甘い時代だったかもしれません。
罪を問われるのは勿論看護師本人ですが、病院という組織の問題でもあります。それが怖くて今まで野放しにした結果、9箇所も点々と病院を渡り、数えきれないくらいの犠牲者を出してしまった事実…。考えると恐ろしいです。ゾッとします。安心を求めて病院に入院するのに、本末転倒ですよね…。残された遺族が無念でなりません。
チャーリー自身のことも、謎のままでした。本当に霧の中のような描写でした。本当に無差別だったのか…それを達成する目的は何なのか…?彼自身の生い立ちなのか、性癖なのか…霧の中。そしてそれを上手く演じるエディが本当に恐ろしく感じました。I can't!!を言い続けた後の表情が、本当に恐ろしかったです。素晴らしい役者です。
こってりサスペンスを求めてる方には物足りなく感じられる作品かもしれません。是非。
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