ぬまざき

雄獅少年/ライオン少年のぬまざきのレビュー・感想・評価

雄獅少年/ライオン少年(2021年製作の映画)
4.5
いわゆるスポ根アニメではあるし正直「それを肯定しちゃうのは……」というところもあった。ただ、この映画のすごいところはキャラクターたちの生活のリアリティだとおもう。
(獅子舞の演技もすごい! CGでここまでの細かい質感と動きの演出してくれるの本当によかった。)

貧乏な家庭の子どもと金持ちの家庭の子どもという対比はたくさん見てきたが(どうしてもガラスの仮面など思い出してしまうのだが。)この貧困の線がとても上手にフィクションとして描かれている。
感想を書いているわたしは金持ちではないが出稼ぎしなければならないほどの生活ではなくあくまでも安全圏から「この貧困はリアルだ」なんて言ってる訳だが。

主人公以外のチームキャラクターの表現に弱さはあるが、ある意味サブプロットを切り捨てることによってクライマックスシーンを盛り上げているとも言える。
少林サッカーを見て育った人間としては「まだこういうネタなんだ」と思うところもあるが、恋愛要素のないヒロインの関わり方、ラストの演出など本当によくできていたと思う。

中国獅子舞、観光客向けステージ(遊園地的な場所でのステージで見せてもらった)で見たことがあるがあえて後ろについた人間を振り回すタイプの演出もあるのでこういうのは手っ取り早く動画などで見てほしい。実物もホントにすごい。
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