余命1週間ほどと看護師の友人に申告されるも、決して病院に行くことを拒む主人公。彼はなぜ治療を拒んできたかの理由に迫る映画。
まず拒食症は認知していたが、過度なストレスがかかることで起きる過食症を初めて知った。
ほぼ主人公の自宅というワンシチュエーション映画であるはずなのに、彼の部屋にやってくる人物、外の天気、彼の症状によって雰囲気や展開が全く異なるものに変わる。
そして登場人物が片手で収まるくらいだからこそ、一人一人の演技力のうまさがないと成り立たない。
それをやってのけた役者は本当にすごい。
この映画は昨今の教育現場だけでなく、いかなる場所でも耳にする異端児を除外する行為に対しての映画だと個人的に思う。
人間は、身体的特徴、ジェンダー、家庭環境、富裕貧困など、いかなる違いでさえも優劣をつけようとする。
そんな生き物であることを自覚しながら、自分が感じたことを素直に言える人間こそが素晴らしい。
主人公に共感・理解できる場面は本当にないけど、素晴らしい映画でした。
