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ザ・ホエールのmodernboyのレビュー・感想・評価

ザ・ホエール(2022年製作の映画)
4.2
2023.04.15.
TOHOシネマズ日比谷シャンテにて。

久しぶりに感想を書こう!と思った映画でした!

とても構成、脚本が成熟した映画だなと。
それでいて、少ない登場人物それぞれのキャラクターもしっかりしていて。
気分的には舞台を観てるような感覚でした

主人公チャーリーの正と負の描き方も良いですね。
人柄が良いけれど、精神的な弱さが爆発して。
けれど身体が深刻だからこそ、その過食は長続きせず、ふと我に返って自分を客観視してしまう。
その過程に見事に引き込まれます。
この、ふと我に返って自分の今を嘆く時に、見事にこっちも同調できるほど、演技が素晴らしいので。
主演のブレンダン・フレイザーが評価されるのは当然ですね

映画の作り方として、
徹底的に一つの部屋を舞台にし続けているので、
他の方もそうだと思うのですが、天候に気がいったのではないでしょうか
冒頭から雨天スタートしつつも、ちょうど中盤には晴れ間があり、雨、晴れ。
少なからずストーリー展開に紐づいた見せ方をしっかりできるので、
これはよく練られてるし、観客からしても分かりやすい凄みなのかなと!

娘エリー役のセイディー・シンク(a.k.a.stranger things)も安定して素晴らしいのですが、
個人的には世話を焼いてくれるリズ役のホン・チャウの存在感が素晴らしかったです。
こっちが助演賞貰うべき!と思いました。
まさに、リズとして確立してたなと。

総じて、映画としての完成度が途轍もなく高く、ひとつの作品としてのインパクト(ホエール≒主人公チャーリーの外見であり、その人柄?)が強い映画でした。

ラストシーン、よかったです
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