アメリカにも吉田恵輔がいるんだ。その名はジェシー・アイゼンバーグ(笑)
気まずい系コメディの良作。初監督でこんなのが撮れるんだから、ジェシーくんなかなかやりますね。
似たもの親子コメディ。
気まずい・苦笑い・気まずい・苦笑いでずーっと引っ張られて、ラストシーンはニコニコしながらちょっと涙ぐんじゃいました。いいですよ、これ。
ライラちゃんに詩を借りた時点で、「あ~、こいつ、曲付けよるな~。そんなことしたら、絶対ライラちゃん激怒するぞ~」なんてニヤニヤしてたら、ジギーくんあろうことか、真っ先にそれをオカズに、本作のプロデューサーの一人でもあるエマ・ストーンが「哀れなるものたち」の序盤で林檎とか使ってやってた行為をしてましたね。
ジギーくん、凄いな。それ、めちゃめちゃ高度な技だわ。ジギーの想像力と妄想力、神レベル。普通、無理。
で、予想通りその詩に曲もつけるんだけど、ライラちゃん怒るかな~って見てたら、まあまあまんざらでもない笑顔なんだよね。
この映画の特徴でもある「ブツ切り」でそのシーンは終わるんだけれど、次のシーンのジギーくん見てても、「あ、ライラちゃん、気に入ってくれたんだな」ってなる。
もちろん、どっかで激怒するんだろうなと見てたら、なるほどジギーくんサイドの最終破壊兵器になってました。
ジギーくんは、あれか。「イット」のメガネくんなんですね。大きくなったなあ。
ところで、カスみたいな自作曲を連発するジギーくんですが、この曲はちょっとよかったよね。もちろん、その塩梅になるように作曲家が頑張ってるってことなんですが。
ドモ、アリガト~♪
対するジュリアン・ムーアさんサイド。
これ、あれですよ。スライ兄貴も5作目でしくじったやつだから、絶対あかんやつ。
カイルくんにしてみりゃ、「ベニスに死す」的な性的な恐怖もちょっとは感じただろうしね。
こっちのジュリアンさんも最終破壊兵器喰らって落ち込んじゃう。
映画ってやっぱラストの印象で決まるよね。
本作で唯一同じイマジナリーライン上で切り返された母と息子のショット。そして幼かったジギーの配信が終わると同時に映画も暗転。
「わっ! ラスト、見事にバッチリ決まった!」
そう思ってニコってほほ笑んだ瞬間、じゅわっと涙も出てきました。
いや~、これ、いいですよ。
もうこの歳になってこんな映画観ると、母も息子もどっちもイタいけど可愛く見られますよ。
最近「SPY x FAMILY」づいてる私としては、勝手に脳内で「アーニャ、このはは、だんこきょひ!」なんてアフレコしながら笑ってました。
でもさ、ジュリアンさん演じるエヴさんは、若い頃はローリング・ストーン誌の編集者になろうと思ってたんでしょ? 「花はどこへ行った」とか息子にレコメンドしてたし、そっち系のロック&フォークは全然好きなんでしょ?
(あなた、その割には「Boy, Girl, Boy, Girl. Kissing!」なんてムカつく歌も歌ってたよね!)
ってことは、息子にジギーなんて名前を付けたのはやっぱスターダスト由来だよね?!
もちろん、ZiggyはSigmundのニックネームではあるんだけれど、Sigmundと言うとフロイトではなくスターダストなんだよね!
ははのなまえエヴリン
ちちのなまえロジャー
(↑依然「SPY x FAMILY」の影響下にある俺)
どっちもたぶんフランス系。
で、息子にシグムントなんてジャーマン系付けるのは、そりゃフロイトじゃなくスターダストなんだろうね。
はは、おとなげない。
はは、もっと息子にあゆみよれ。
息子、イタいけど、じなんより全然マシ。
……はっ!
なんか一瞬アーニャに憑依されてた!