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ハニー・シガー 甘い香りのpluviaのレビュー・感想・評価

ハニー・シガー 甘い香り(2020年製作の映画)
3.1
MyFFF2022
(あらすじ、Amazonより)
1993年、パリ。ベルベル人のブルジョワ家庭で育った17才のセルマ。魅力的な青年ジュリアンと出会い、強く惹かれていく中で、家父長的な家族制度による束縛に気がつく。そんな折、故郷のアルジェリアでイスラム過激派が台頭し、内戦が激化、家族にも影響が及ぶ。セルマは本当の自分を発見し、自由を求めて一歩を踏み出す。

社会問題でネガティブに語られるときのバンリュー(郊外)は経済的に困難な層を指すことが多いですが、セルマたちが住むヌイイは、バンリューの高級住宅地。

prépasに進ませたい母と、海外を見据えた進学を考えたいセルマで、家族で話しあうシーンがあります。
大学ではなくprépasをと言うあたりでも、裕福な家庭であることやフランス社会でこれから娘にどう生きていって欲しいと願っているかが読み取れると思います。
ベルベル人で移民であることは、社会的に成功していても区別されるものがあるようで、人一倍の努力が必要なのだと子供にも自分たちにも厳しくしてしまう親の様子も見受けられます。

主人公セルマの置かれた状況と、保守的な価値観に反抗していく姿。そういったところが見どころなのかな?と。

(Wikipediaより) アルジェリア内戦(1991年〜2002年)は、アルジェリア政府軍vs複数のイスラム主義との武装紛争で、フランス語では暗黒の10年、テロルの10年、残り火の時代 と呼ばれる。
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