MasaichiYaguchi

漆黒天 終の語りのMasaichiYaguchiのレビュー・感想・評価

漆黒天 終の語り(2022年製作の映画)
3.6
同じ作品世界を舞台にした「ムービー(映画)」と「ステージ(演劇)」を公開&上演するプロジェクト「ムビ×ステ」の第3弾「漆黒天」の映画版は、江戸の町に現れたぼろを纏う“記憶をなくした流浪の男”の驚愕の正体が明かされていく。
記憶を失くした男は成り行きから喜多というコソ泥女を助けたことから、彼女とその仲間、狂言作者の玄馬、ごろつきの邑麻兄弟らの助けを借りて、自らの素性を辿り始める。
喜多から「名無し」と名付けられた男は、何故か謎の剣客たちに命を狙われ続け、襲撃される度に圧倒的な剣技で刺客を返り討ちにするのだが、自分でも何故これ程までに強いのか思い出せずにいる。
そんな或る時、町で悪事の限りを尽くす「日陰党」の名を聞いた「名無し」は、記憶の中に残っていた「愛する者の死に際」が蘇る。
この作品では、表と裏、光と闇、正義と悪、静と動、陰陽等、対照的なものが表裏一体となり、沢山集まり、ぶつかり、混ざり、馴染みながら一つに纏まっていく。
果たして「名無し」とは何者で、どのような結末を迎えるのか?