Nancy

すずめの戸締まりのNancyのレビュー・感想・評価

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
4.1

瞳に写る数多の美麗な自然と創造物
傍ら、築き伝えた11年のロードムービー
魅力を生み出す監督の想いに
決意とリベンジを感じた最終章

人が古来より持つ優しさや人情感
繋ぎ、寄り添い、励まし、想い
どこまでもお節介で温める描写に
善意で丸め込まれてしまいそう


名前も知らない花が 風に揺れる
最初の雨粒が 地上に降り立つ
右足はやけに強く 地面を踏み込む
手に届きそうな 星が瞳を奪う

作画の美しさに隠された騙し絵
否定はしないが頷けない過去が
本能で"綺麗"とは語れない


後ろめたさが彷彿する閉める行為
それは逆転し、新たな道へ進んでいくための大事な儀式でもある

最後に流れる名前の列挙

呼吸を整え、
時間をかけて、
瞼を 戸締る。
Nancy

Nancy