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すずめの戸締まりのluiのレビュー・感想・評価

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
4.0
★現実とファンタジーの間の、新海ワールド健在★

完成披露試写会にて。
新海監督作品は、いつもとてもリアルな部分と、ファンタジーの部分が共存していて、
「天気の子」では正直それが受け入れられなかったのですが、
本作はそれがファンタジー寄りの丁度いいバランスですんなりストーリーに入り込めました。

相変わらず光、水、空の描写の綺麗さに圧倒され、
突き進む主人公に元気をもらい、
コミカルなシーンにくすっとし、
脇を固めるキャラクターの台詞に共感し、
映像に寄り添う音楽が胸に沁みました。

声も、特に深津さん、伊藤沙莉さん、神木くんがよかった。
主演二人も、原さんは一生懸命さがすずめのキャラクターをよく表していたし、
松村さんのミステリアスさと迫力のある声の使い分けも素敵でした。
舞台挨拶で本人も言っていましたが、草太はイスになってからがキャラが立ってて面白かったです。

公式に注意喚起されていますが、地震を思い出す描写があるため、人によってはつらい映画になってしまうかも。
実際3.11を経験していない私も、胸が苦しくなるシーンがありました。

その難しい題材を、今だから、新海監督だから描けた作品なのかな、と。

舞台挨拶は、語りたくて、俳優陣にも意見が聞きたくてしょうがない新海監督がとても可愛く、
俳優陣も作品と新海監督へのリスペクトが強いのがわかってとても良い時間でした!
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