Inori

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのInoriのレビュー・感想・評価

3.6
軽い映画だと思ってたら結構最後に重みを感じた。それでも荒唐無稽でしっちゃかめっちゃかの世界観ではあるのだが、「軽い」と片付けられるような作品ではない。3部に分かれててきっちりテーマごとに振り分けられてるし、頭が付いていきやすいのは助かった。最初の方は、設定説明で数人がずっとしゃべり続ける形なので少々疲れた感じがしたが、私の年齢のせいもあるかもしれない。(あぁ辛い。)あと長く感じた(2時間20分)のは、自分が最近の社会によって短い集中力しか持たなくならされてるような気がして駄目だなぁ自分と思った。

生きて行く上での悲しみとか空虚な思いというのは、人間誰でも感じて生きてるんだろうなぁ。それをいかにみせるかが映画の醍醐味。その普遍的テーマを楽しく見せてくれるのは嬉しいし、ラストはどう持ってくるのだろうか、ありきたりな「愛は世界を救う」みたいなんだったらガッカリだぞーと思いつつも、まぁギリギリの線で私は受け入れられた気がする。

そもそも、中年のアジア女性が主人公の映画なんてそうそうないし、もちろんミシェル・ヨーは素晴らしいし娘役のステファニー・スーもすごく魅力的で、他にもみんなキャストがいいなぁと思った。

多次元世界ってどうなってんだろうねぇ。こないだのドクター・ストレンジもそうだし、そんな想像するのは楽しいだろうなとは思う。
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