滝和也

RRRの滝和也のレビュー・感想・評価

RRR(2022年製作の映画)
4.2
正にパワー!
凄まじきエネルギー!
全てを吹き飛ばす
熱風の如き
エンターテイメント!

インド映画恐るべし!
これぞ映画!
全てが全力!全てが本気!

「RRR」

さすがバーフバリの監督作品ですよ。もう凄すぎる。画面から火が出るんじゃないかってくらいの熱さ。本気のエンタメってのはこうやってやるんですよという映画作品の見本ですよ…これは。歌と踊り、アクションに友情そして愛が全部てんこ盛りにされて出てくる。しかも一個一個が巧みに配されていて、全てが消化されてる。正に全開で振り切れた良作です。

大英帝国により支配されたインド。英国総督の奥方が山の中の村で出会った美しい歌の少女を金で買いデリーへ連れ帰ってしまう。言葉もわからず、娘を連れて行かれた一族は兄であるビームらを取り返しに向かわせる。その頃、鉄の意志を持つ英国に雇われたインド人警察官ラーマは娘を狙った一族の捜索を命令されていた。互いに身分を知らぬ二人は偶然起きた大事故から子供を救い親友となるが…

この作品、どうしてもナトゥーダンスが話題になってましたので、明るい恋愛コメディかと思ってたら大間違い。その要素が出てたのは前半の舞踏会まで。確かにこのダンスシーンすごいですけどねー。ただ全編挟まる音楽、歌すべて素晴らしいんですよ。日本人の琴線にハマると言うか…ちょっと演歌っぽさがあったり。インド映画ですから激しいダンスあり、演歌っぽいバラードありで…(笑)

また長尺ゆえに脚本、演出のバランスが二人の主演男優に対して抜群に良いんです。前半はビームの家族愛、後半はラーマの祖国、家族への愛、恋人への愛とインターバルを経て見事に語っていき、ラストの大団円へと友情バワー全開で進むわけです。邦画ならインターバルの所で終わって悲しいけど良い話みたいにしちゃうでしょうからね。更にアクションの表現はもうハリウッドなみですし、全く遜色ない。バーフバリも凄かったんですが、こちらも負けてない。

何でしょうね、とにかく本気で真っ向勝負してくる大胆なストレートさ。逃げないし、すかさない、ごまかさない。165キロのストレートど真ん中を、どうだ!この作品と言われた感じ。本気で面白くて感動するものを作りたい!楽しませたい!という気持ちが伝わってくる作品。ホントに素晴らしい。絶賛でした(^_^)
滝和也

滝和也